介護が必要になった際、まず思い浮かぶのが介護保険サービスですが、実は介護保険サービスだけでは不十分なケースがあります。そんな時に役立つのが、介護保険外サービスです。ここでは、介護保険サービスと介護保険外サービスの違いや、介護保険外サービスの種類、メリットなどを詳しく解説します。
介護保険サービスと介護保険外サービスの違い
介護保険サービスは、要介護認定を受けた方が利用できるサービスで、費用の1割から3割が自己負担となります。一方、介護保険外サービスは要介護認定の有無に関わらず利用可能ですが、費用は全額自己負担となります。介護保険サービスでは、身体介護や生活援助など、介護保険制度の枠内で定められたサービスしか受けられません。それに対し、介護保険外サービスでは、介護保険では提供できない家事代行やペットの世話、外出同行など、利用者のニーズに合わせた幅広いサービスを受けることができます。
介護保険外サービスの種類
介護保険外サービスにはさまざまな種類がありますが、代表的なものは以下の通りです。
- 家事代行サービス：掃除、洗濯、料理、買い物など
- 外出同行サービス：通院や買い物の付き添い、散歩や趣味の活動の同行など
- 見守りサービス：定期的な訪問や電話による安否確認、緊急時の対応など
- 配食サービス：栄養バランスの取れた食事の宅配
- 訪問美容サービス：自宅での散髪や爪切りなど
これらのサービスは、介護保険サービスでは提供が難しいものが多く含まれています。
介護保険外サービス利用のメリット
介護保険外サービスを利用するメリットは以下の3点が挙げられます。
- サービス提供時間の縛りがない
- 高齢者家族を対象としたサービスがある
- サービス内容の自由度が高い
介護保険サービスでは、サービス提供時間や回数に制限がありますが、介護保険外サービスではそうした縛りがないため、利用者のニーズに合わせて柔軟にサービスを受けられます。また、介護保険サービスの対象は要介護者本人のみですが、介護保険外サービスでは同居家族の生活支援も可能です。介護者の負担軽減につながるサービスも数多く提供されています。そして何より、介護保険外サービスは、制度の枠にとらわれない自由度の高いサービス提供が可能なため、利用者一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな支援を受けられる点が大きな魅力と言えるでしょう。
介護保険サービスと介護保険外サービスの上手な組み合わせ
介護保険サービスだけでカバーしきれないニーズを、介護保険外サービスで補完することで、要介護者とその家族がより快適な生活を送ることができます。ただし、介護保険外サービスはすべて自費となるため、利用者の経済的負担は大きくなります。まずは介護保険サービスで受けられる支援を最大限活用し、それでも足りない部分を介護保険外サービスで補うのが賢明な利用法だと言えるでしょう。介護保険サービスと介護保険外サービスのそれぞれの特徴をよく理解した上で、利用者のニーズや生活状況に合わせて、適切なサービスを選択・組み合わせることが大切です。
介護保険外サービスの利用で、要介護者と家族の生活の質の向上を
介護保険サービスは要介護者の生活を支える上で欠かせない存在ですが、時にはそれだけでは不十分なこともあります。そんな時、介護保険外サービスを上手に活用することで、要介護者とご家族の生活の質を大きく高めることができるのです。介護保険外サービスの内容や利用方法、費用などについて、事前にしっかりと情報収集した上で、ニーズに合ったサービスを選択してみてはいかがでしょうか。介護保険サービスと介護保険外サービスを組み合わせることで、要介護者とご家族が、それぞれに合った最適なサポートを受けられるはずです。
